どんなに忙しくても、ごはんの支度を欠かさない。残業になって食事の支度が遅れると「ごめんね。直ぐに作るから」と休む暇もなくキッチンに立つ。家族を待たせていることを申し訳なく思っていました。
随分前から食材の宅配があることは知っていました。利用をすれば、毎日献立に頭を悩ませずに済む。半調理品だから家事時短ができる。それは魅力的でしたが、美味しそうに見えないのに、割高だったので利用に至らなかった。それと一番は「主婦たるもの家族の為に最善を尽くす」のは当たり前。手を抜いてはいけないと思っていたのです。主婦業はしんどくて当たり前だと思っていました。
家族が大人になり、一緒に夕飯を取ることも少なくなりました。歳を重ね体力も落ちてきたころ、「もう手の込んだ料理は作らんでいいで」と子供たちに言われました。「美味しいものは外食すればいいし」とも。
そんな時に土井善晴氏の著書「一汁一菜でいいという提案」を拝読しました。食事は全ての始まりで大切には違いない。けれど今は昔の女性とは違い仕事を持っていて時間がない。時代が変化に伴い、日常の食事はご飯と具だくさん味噌汁で十分。何も気負うことはない。そもそも日本人は昔からそうして生きてきた、とあります。確かに子供の頃は今のように飽食ではなかったです。なので、ハレの日、お祝い事や、人の集まりごとの「ごちそう」が非常に嬉しく、楽しく、特別に美味しかったのです。豊かになったから、毎日おいしい食事を作らねばと気負っていたかもしれません。主婦ならばそれくらい当然というか、それが自分の評価をされるところだと思って、力を注いでいたのかもしれません。今は食卓がシンプルに、調理時間も短くなり、家事終了時間も作りました。
そしてフリーになって、家にいる時間が増えると今度はスーパーに行くのが面倒になったのです。その時、初めて食材宅配サービスを利用しました。過去にネットスーパーを利用したことはありますが、食材をチョイスするのが面倒で続きませんでした。私が利用している食材宅配サービスは、あらかじめお店側が食材を選んでくれていること、毎週期日までに不要なものは買い物かごから削除すればよい。食材にミールキットという調理時間が時短できる料理キットがあります。ほぼ包丁要らず、調味料付。そして読めば誰でも作れるレシピ付。その上に、なにげにお洒落なメニューなのです。先日は豚ロース肉のソテーでした。甘辛醤油ソースで仕上げるのですが、なんと半切りにしたミニトマトをソースで煮て付け合わせる。ミスマッチそうですが大変美味しかったのです。調理時間は10分ほどでしょうか。
どうしてこんな便利なものを使わなかっただろうと思いました。確かに割高ではありますが、スーパーに行けば、余分に色々と買ってしまいます。無駄なお金を使わずともよくて、買い物時間や調理時間も削減できてその分好きなことに使える。どちらが無駄なのかを考えさせられました。
友人と旅に出かけると、留守番の夫の食事の支度をしてきた話を聞きます。自分為に気兼ねなく時間を使いたいけれど夫のごはんの世話があるから不自由だ、とも。ミールキットを使えば誰にでも作れます。それも1品ではなく2品からプラス汁物付。一汁一菜より豪華です。是非これで主夫を育てみるのはいかがでしょう。料理のできるシニアが増えるいいなと思います。
このままで安心できる?老後に向けてはじめるお金対策
食材宅配サービスでしんどい料理から卒業
2019年6月19日
この記事のライター
中道あん
ガー。「女性の生き方ブログ!50代を丁寧に生きる、あんさん流」主宰。https://ameblo.jp/aroundfifty50/
45歳で再就職し自立。2男1女は成人し、要介護2の実母は有料老人ホームで暮らす。同世代の女性に向け日々の暮らしのあれこれをブログに綴り、実りある人生を歩んでいけるようなライフスタイルを発信。著書に50代、もう一度「ひとり時間」(KADOKAWA)。
2019年2月フリーランスに転身。Eittoness美人のブログ塾やセミナー、Eittoness美人be塾を開講。https://peraichi.com/landing_pages/view/eittoness